外資系広告会社「Mエージェンシー」は高校生コピーライター選手権を主催し、「高校生ブレーン」を集める。応募してきた山口摩湖(多部未華子)、小林雛子(佐津川愛美)、佐々木操(小林涼子)がスカウトされた。この3人に与えられたミッションは、ファストフードチェーン「チキンザチキン」を立て直すこと。3人はMエージェンシー戦略企画室の三原和美、三国慶一、高倉健介とともにこのミッションに取り組んでいく。
高校生の翔香が同級生の星野とキスする夢を見た火曜日、神社で女子高生暴行殺人事件が発生した。翔香は前日の月曜日の記憶がないことに気づく。昨日の日記には「星野を頼れ」と記されていた。水曜日、翔香は女の子アレルギーの秀才星野に相談するが、その時ふとしたことで時間を飛び越え、木曜日の学校へやってきてしまう。その後も翔香は、星野との遭遇を繰り返しながら水曜、金曜と時間を渡り歩き、木曜日へと戻ってきた。すでに事態を理解していた星野は、翔香が身の危険をきっかけにしてこの一週間の時間軸を前後していることを彼女に伝える。翔香は失われた月曜へ戻って暴行殺人を防ぎたいと考えるが、その時、日曜日の夜の記憶もないことに気づいた。木曜が終わると、翔香は体験済みの時間を越えて金曜の夜にやって来る。星野は謎を解く手掛かりとして手紙を使う方法を授け、翔香を月曜日へ向かわせた。月曜に...
相当な麺通ゆえ“麺食い記者”と呼ばれている大和新聞の記者宮沢賢一郎(髙嶋政宏)が、秋田県仙北市の角館支社に短期赴任してきた。支局長角川道子(松原智恵子)が、カリスマ美容家久部貴美子(秋本奈緒美)の講演準備で忙しい浜崎優子(佐藤藍子)の助手として呼んだのだ。
到着早々、宮沢は、優子と入ったラーメン屋で、麺類好きの久部昭徳(中丸新将)と意気投合。美容クリニックの院長で、事業進出のため土地探しに来たという久部は、貴美子の夫でもあった。
しかし翌朝、田沢湖金色大観音の敷地内で、久部の遺体が発見される。現場では貴美子と、医療サポート会社を経営する神田光男(国広富之)が事情聴取を受けていた。神田は、久部となまはげ太鼓を見に来たが、途中ではぐれてしまったという。そんな神田が、貴美子に歩み寄る様子を、宮沢は訝しげに見つめていた。
稲庭うどんの有名店に足を運んだ...
2004年に急逝した作家鷺沢萌のパソコンから発見された未完の小説を原作に、創作部分も挿入しつつ繰り広げられる少女の思春期ストーリー。優等生であることにコンプレックスを抱いている芽衣子(堀北真希)は、劣等生のゼンコー(細山田隆人)に淡い恋心を抱くようになり、バレンタインデーの日に告白しようとする…。とにもかくにも堀北真希の繊細なる存在感が圧倒的で、彼女の魅力で作品全体が持ちこたえているといってもよいほど。特に彼女がゼンコーの家で麻雀させられる羽目になるあたりの過程は見せ方もよく、また親友マッキー(柳沢なな)との毎日の帰宅風景でのやりとりも、さりげなく自然でいい。もそれだけに10年後のエピソードはもはや不要だったような気もするが、作る側は単なる思春期映画にしたくないという想いもあったのだろう。堀北ファンなら一度は観ておくべき佳作である。(増當竜也)