2010年冬季 フジテレビ 日剧SP
1995年3月20日、あの日は、月曜日だった。
「地下鉄で何かあったらしい」
8時55分、その1本の電話で、地下鉄職員の妻高橋シズヱさんの人生は変わってしまった。病院に駆けつけた時には、夫一正さんは既に息絶えていた。
いつも通りの日、いつも通りの朝、それは起こった。「地下鉄サリン事件」―――。通勤ラッシュの最中、オウム真理教の信者5人によりまかれた猛毒サリンによって、13人が亡くなり、約6300人が負傷した。
そして、遺族となったシズヱさんもまた、この日を境に「地下鉄サリン事件の被害者」として生きることを強いられた。
あの日、霞ヶ関で何が起こったのか。夫はなぜ殺されなければならなかったのか。亡くなった夫のためにも、その真相を知らなければならない。そんな妻の執念が、夫を殺したサリン散布実行犯元医師の林郁夫(...