高田馬場のビッグボックスがマッチ箱のように見える辺り、裏には神田川が流れている商店街。20年ほどに急発展し1,2階に店舗を構えるビルが林立している。その一軒に昔の味に固執し、先祖伝来の製造法を守って細々とのれんを張っている豆腐屋の野沢家と、江戸以来の老舗うどん吉ののれんを捨て屋号を変え、ピザ店にした桜木家がある。喧嘩と和解を繰り返すこの二軒。家族中のお荷物を引き受けてしまう豆腐屋次男と、強気なピザ店の確執をホームドラマとしてユーモラスに描いている。
ウィーンの都。若草俊一は音楽留学生としてこの街に来ており親友の入江豊もここでケーキ職人の修業をしている。二人は養護施設の出身だ。ヨーロッパ一人旅を楽しむ柴田隼人は、姉の京子を訪ねウィーンにやって来た。隼人は京子の紹介で、ウィーン屈指の名門、ローテンベルグ家の一人息子、ヨハネスローテンベルグの日本語の家庭教師をすることになった。ヨハネスは日本人とのハーフだった。俊一がバイトをしている酒場に隼人、ヨハネスとガールフレンドのカタリーナがやってきた。自分と瓜二つのヨハネスの姿を見て、俊一は愕然とする。その時、ヨハネスは何者かに連れ去られた。一方、隼人とカタリーナは、俊一がヨハネスにソックリなのに驚かされた。その俊一が店の帰路、数人の男たちに襲われた。意識が戻った俊一は、そこがローテンベルグ家であることに気づく。そして、日本人執事、ミスターブンは非礼を詑び...
予備校生の中村亮二は夏休みの間、ニューヨーク駐在の商社マンの兄、英一のもとに居候を決めた。グリニッジビレッジのバーで日本人ピアニスト、木村と知り合った亮二は、そこで、チンピラに絡まれていた北野順子を助け、木村は怪我をしてしまう。帽子のデザイナーをしている順子は、トランペッターを目指す弟の徹とニューヨークに来ていた。数日後、木村、亮二、徹は、日本料理店で、移民局のガサ入れを受け、ピンチのボーイ、松宮健太郎を助けた。健太郎は料理店の跡取り息子だが、ワーキングビザを持たず、無許可で働いていたのだ。英一の命令で亮二はロスアンゼルスに行かされ、健太郎や徹を誘った。亮二は順子も誘いカタリナ島でバカンスを楽しみ、年上の彼女に思いを寄せるようになる。やがて夏が終り、亮二、健太郎、駐在を終えた英一は東京に戻った。そして、亮二は、英一と順子が恋人同士であったこと、死ん...
近藤周斎が江戸新宿に開いた試衛館道場は、周斎の養子勇や土方歳三らの剣客を抱え、その天然理心流の強さは江戸市中に鳴り響いていた。門弟の中でも早くから天才と言われた沖田総司が免許皆伝を受けたのは20歳のことだった。ある夜、勇と歳三は総司を連れて強盗を捕まえ、賞金を稼いで試衛館の食費の足しにしようとした。だが、この時、総司は誤って強盗の一人を斬り殺してしまう。初めて人を斬って動揺する総司を、歳三は吉原へ連れて行った。そこで総司は思いがけない女と再会した。3年前、役人に追われているところを助けてやった、いしが遊女となって妓楼の中にいるのだ…。
日本テレビ開局30周年記念番組。ホジキン氏病というガンに冒され21歳でこの世を去った息子を綴った実話のドラマ化。父はジャズのトランペット奏者、母はピアニスト。損な中で死ぬまでフルートに情熱を傾ける青年をガン患者役二回目の田原俊彦が演じる。