必殺シリーズの第23作、必殺仕事人シリーズの第5作、中村主水シリーズの第11作である。
このシリーズより、組紐屋の竜を演じる京本政樹と花屋の政[1]を演じる村上弘明が登場。ともに当時二十歳代で独身だった彼らは、前シリーズまでの飾り職人の秀を演じる三田村邦彦と三味線屋の勇次を演じる中条きよしのコンビ以上にアイドル的人気を得た。なお村上は、前年放送の『必殺仕事人IV』第14話に政のパイロット版とも言える殺し屋小平次役としてゲスト出演している。
京本にとって、初の必殺シリーズへの出演となり、彼の存在が世間に広く知られたことで本作は特に有名ではあるが、前年の1984年に必殺シリーズと全く同じスタッフで作られた連続テレビドラマ『京都マル秘指令 ザ新選組』にレギュラー出演している。当時の京本は時代劇を中心に出演していたため、現代劇への出演依頼に当初は躊躇しつつも...
江戸時代の徳川家光の治世時、寛永年間に入るとようやく安定しつつあったが、家光は太平の世に奢ることなく、武道奨励になお一層の力を注いでいた。寛永十年、江戸城の吹上御苑にて、諸国から選りすぐられた武芸者たちによる武芸試合が催された。世に言う寛永御前試合である。家光をはじめ、薩摩藩主島津家久(島津宰相)ら幕閣諸侯が臨席し、行司には将軍剣術指南の柳生但馬守宗矩、後見には柳生十兵衛三厳がいた。
幾多の試合を経て、薩摩示現流の南郷三兄弟の活躍は目覚しく、最強流派の栄誉に輝いた。家光が「薩摩示現流は日本一の剣」と褒め称えたものの、南郷三兄弟の次兄は「柳生新陰流と戦わずして日本一とは言えず、柳生十兵衛三厳殿とこの場で戦わせてほしい」と申し出る。宗矩は「柳生新陰流は将軍家お家流のため、他流試合は禁じられている」と断るが、島津宰相や南郷兄弟から「机上の剣法、逃げるか」...
北町奉行所のはみ出し者与力の青山久蔵(村上弘明)と同心の仏田八兵衛(片岡鶴太郎)ら7人の男たちは、江戸の町を騒がす事件の謎を追う。そんなある日、久蔵の一人息子市之丞が、弥生(萬田久子)に弟子入りして医者になると言い出す……。シリーズ第3弾。人気の要因のひとつである様々な捕物道具を駆使したリアルな捕縛シーンなどのアクションがさらに激しくなる一方で、八兵衛と弥生の不器用な恋に兵助まで絡むというまさに硬軟自在に進化する内容から目が離せない。第7回と第9回では石倉三郎扮する磯貝総十郎のひとり娘お袖(竹本聡子)の縁談話を交えたエピソードが描かれる。また、当時、時代劇初出演だった相田翔子をはじめ、石野真子、細川ふみえ、青田典子ら元アイドルがゲスト出演を果たすなど、女優陣も充実のシリーズ。
個性あふれるレギュラー陣でお送りする痛快時代劇。6人の定町廻り同心達...
個性あふれるレギュラー陣でお送りする痛快時代劇。6人の定町廻り同心達と、その上司である与力青山の迫力ある立ち回りや捕り物が見物。 テレビ朝日系列で2006年に放送された最終シリーズ。
”落としの八兵衛”または”仏の八兵衛”と呼ばれ、ある時は下手人にねばり強く説得に当たり、ある時は事件に巻き込まれた気の毒な被害者の心を救い、そして捕り物の場では果敢に戦う北町同心仏田八兵衛(片岡鶴太郎)。対照的に”カミソリ”と異名を取る切れ者で、時には冷酷非常とも思える命令を下す北町与力青山久蔵(村上弘明)。
この二人が時には対立し、時には助け合いながら、筆頭同心磯貝総十郎(石倉三郎)を始めとする仲間の同心たちと、抜群のチームワークで凶悪な犯罪に立ち向かいます。
「北町奉行所である! 悪党ども神妙にお縄を受けろ」
「俺たち町方は生かして捕らえるのが役目。だが手に余...
鴨志田新一(伊東四朗)は、警視庁東王子署の警部補。別れた妻との間にもうけた娘岡崎真実(羽田美智子)は警察庁刑事局のエリート警視だが、鴨志田と真実が実の親子だということは、2人の職場の人間は誰も知らない…。
鴨志田のもとに、京都府警から映画出演の要請が舞い込んだ。“アポ電強盗”への注意喚起のため京都府警が時代劇仕立ての映画を制作することになったのだが、その監督から昨年、エキストラで映画出演した鴨志田にまた悪党の親分役で出てもらいたいと依頼が入ったのだ。
さっそく京都にやって来た鴨志田は姉小路行人の伯母和子(松金よね子)の家に泊めてもらうが、そこへ真実が現れたからビックリ。真実は警察庁を代表して“犯罪率0%”の自治体“舞澄村”を表彰するためやって来たというが、つい先日、交際を申し込んできた男に自分のキャリアを告げたとたんフラれてしまい、その気晴らしも...